大企業向けERPのTOPシェアはSAPではなくワークスアプリなのだという事
金額ではSAPがTOPのようですが、導入数はワークスアプリケーションズ社が首位になっているとの事で、日本企業のSAP離れが進んでいるのかなと思ったところです。(中小企業向はまだまだOBCが強いようです)
<大企業向けERPのシェア(導入数)>
①ワークスアプリケーションズ(42.7%)
②SAPジャパン(17.1%)
③日本オラクル(13.7%)
④富士通(13.7%)
⑤NTTデータビズインテグラル(6.8%)
(キーマンズネットより)
上位3社はSaaS型での提供に舵を切っているとの事。
「COMPANY」を1100社以上の導入しているワークスアプリケーションズ社は、SaaS型は人工知能ERPという新たなサービス「HUE」になるようで、いつの間にか(2015年12月)リリースしていました。
これまで1秒位と言われた応答時間が「0.1秒」という事で、本当かなぁと思うくらいの速さですが、以下のような技術的特徴があるようです。
<HUEの応答時間が「0.1秒」に関する技術>
・Facebookで開発されたテクノロジー【Cassandra(カサンドラ)オープンソースの分散データベース管理システム】を採用し、RDBの約30~50倍の性能向上を実現
・独自開発のトランザクション管理システム「Barbatos(バルバトス)」で分散環境におけるデータの整合性保証を実現
・独自開発の画面描画エンジン「Forneus(フォルネウス)」で処理速度の高速化を実現
「人工知能により仕事がなくなる」という話を雑誌などでも目にするものの、実感値がなかったですが、HUEにより定型化可能な業務(給与計算、経理業務、労務管理等)は本当にAIが代替してくれそうだなと感じたところです。
COMPANY導入企業のHUEへの移行は2020年を目途との事です。
ちなみに今年(2016年)1月から元SAPジャパン社長 八剱洋一郎氏、元日本オラクル社長 新宅正明氏らを取締役に迎え新体制との事。八剱氏はSAP社長を1年で退任した後、2010年からワークス社の最高顧問のようです。
取締役: 元SAPジャパン社長 八剱 洋一郎(現最高顧問)
社外取締役: 元日本オラクル社長 新宅 正明
取締役: 久保 努(現パートナー)(2005年にレジェンド・アプリケーションズ社長に就任)
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000011485.html
「人工知能の活用により、ERPはあたらしいステージを迎える。また、日本のきめ細かな業務ノウハウを搭載したワークスのERPはあらたなグローバルスタンダードを切り開いていくだろう。この変革を支えていくという、大変やりがいのあるポジションをいただいたと思っている。」(八剱氏)
◆取締役の略歴
氏 名:八剱 洋一郎
昭和53年 4月:日本アイ・ビー・エム株式会社入社
平成11年 6月:AT&Tジャパン株式会社代表取締役社長
平成13年 5月:AT&Tアジア・パシフィック代表取締役社長
平成15年 8月:日本テレコム株式会社取締役副社長
平成17年 1月:株式会社ウィルコム代表取締役社長
平成19年 4月:SAPジャパン株式会社代表取締役社長
氏名:新宅 正明
昭和53年 4月:日本アイ・ビー・エム株式会社入社
平成 3年 12月:日本オラクル株式会社入社
平成12年 8月:同社代表取締役社長
平成13年 1月:米国オラクル・コーポレーション上級副社長
平成20年 4月:認定NPO法人スペシャルオリンピックス日本(現公益財団法人スペシャルオリンピックス日本)副理事長(現任)
平成20年 6月:日本オラクル株式会社代表取締役会長
平成21年 5月:株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ アドバイザリーボードメンバー(現任)
平成21年11月:株式会社ファーストリティリング社外取締役(現任)
平成23年 7月:クックパッド株式会社社外取締役(現任)
◆ 株式会社ワークスアプリケーションズについて
設立:1996年7月
代表取締役最高経営責任者 牧野 正幸
代表取締役最高執行責任者 阿部 孝司
代表取締役最高技術責任者 石川 芳郎
資本金:3,626,506千円
所在地:東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル19階
事業内容:大手企業向けERPパッケージシステム「COMPANY」「HUE」の開発・販売・サポート
売上高:36,574百万円(連結)※2015年6月末時点
従業員数:3,907名(連結) ※2015年6月末時点