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日々の備忘録

【読了】小室直樹 数学嫌いな人のための数学

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小室直樹氏は日本の評論家との事ですが、博識で、AとBとCと一見関係なさそうなものを繋げて発想できる稀有な方のようです。
知っているような知らないような単語や人名が散りばめられてますが、脳に情報のひだを植え付けるのに良本。


アリストテレス(形式論理学の完成)の言葉
「正しい」と同時に「正しくない」ということはあり得ない(矛盾律)
「正しい」と、「正しくない」以外の第三のこと(中間)もあり得ない(排中律)
そして「正しいとことは正しい」(同一律)

背理法 
→証明したいこと(P0)、仮定(非P0)、仮定からの結論(偽なる立言)、結論(非P0は偽。故に、P0)
帰納法は法則の正しさを証明するよりも、説得の技術として用いられることが多い。

<例>
PO:勉強しないといけない
非PO:勉強しなくてもよい
偽なる立言:勉強せずに子供に馬鹿にされる親になっても良いんですよね?

・全称命題は特称命題で否定し、特称命題は全称命題で否定するというのが、論理のルール。
・宗教心理学的心の動き(「何もいっていないこと」に関しては良い方に解釈してしまおうとする心の動き)
・主張したい命題があるさいに、さりげなくその対偶を証明する

・中国最高の論理家 韓非子(かんぴし)
・中国人の商売とは、金と物のやり取りをすることだけではない。人間と人間との付き合いなのだの中国人は固く信じている。
→幇(ほう) 絶対的盟友

・資本主義の根本は私的所有権である
→絶対性と抽象性をもつ
鎌倉時代(1185年 - 1333年)
貞永式目(1232)における悔い還し権

・インド最高の論理家 ナーガールジュナ(竜樹)
大乗仏教
和辻哲郎 日本の三大哲学者(?)

マックス・ヴェーバー(1864~1920)
→近代資本主義を生むのは目的合理性(計算できること)の論理である。

・カールマルクス(1818~1883)
・古典派 アダム・スミスを始祖とし、リカードを頂点とし、ミルを経て、マーシャル、ピグーに伝わる経済学派。
・古典派の主張は自由市場はベスト。
→これをマルクスは批判。失業者がでる。

ジョン・メイナード・ケインズ(1883~1946)
恒等式は常に等しいので解きようがないが、方程式は解がある。
ケインズ理論のエッセンスの有効需要の原理は方程式で表され、古典派のエッセンスのセイの法則恒等式で表される。
ケインズ革命に反対した学者を古典派という。アダム・スミスから、リカードを代表とする学派。(自由市場はすべてよし→規制撤廃)
リカードがとりいれた、セイの法則
→供給すれば売れる。

合成の誤謬 個人を富ます貯蓄は経済(全体)を貧しくする ケインズ
・頑民(がんみん ものの道理がわからない民)